10月11日、雲南市にて「社会的困難者を支える ローカルアクション」をテーマに、休眠預金等活用事業に2021年度採択をされた4団体が、事業開始より1年半となるこの時期に今までの活動の振り返り、ならびにこれからの計画を発表する中間報告会を開催しました。
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生活不活発病を防ぐ食の見守りネットワーク
あそびばキッチン・コンソーシアム
それぞれがプレーヤーである個性豊かな4人が集まったコンソーシアムで、この上半期で食を通じて広く様々な試みをしてきたことの発表がありました。開始より1年半が経過し、改めてメンバーの「地域のおじいちゃんやおばあちゃんに元気で過ごしてもらいたい」という共通の想いを確認したことや、地域の人たちの「いきがい」に着目し、それを可視化するシートを独自開発したこと、またあそびばキッチンとの関わりの中で地域の中から「食で地域を元気にしたい」と新たな事業者が生まれたことなどを報告しました。今後の展望として、メンバーの強みを活かした地域の人のよりよい繋がりづくりを進めていきたいと意気込みが伝えられました。
学生が希望を持てるまちのキャリアセンター
一般社団法人umi
キャリア形成に不安を抱える大学生を対象に、相談窓⼝を設置するほか、学生自身の不安を払拭するための実践を共に考え、実際に地域社会と関わることのできる実践プログラムを提供することで、ワークキャリアとライフキャリアの両面で学生をサポートしていくことを目的とした事業を行っています。地域の事業体にアプローチするのはもちろん、インターンシップの場に雲南市を選んだ学生たちとの面談も週に1回は必ず行うなど丁寧な活動をしています。学生を受け入れた経験をした地域では、住民がより活発になり、また笑顔がみられるようになったという前向きの変化が得られたことや、この度の事業参加により資金活用の面で法人の体制強化ができたことなどを報告しました。事業期間は2023年度末までと迫っており、会場の委員からは、そのような良い成果をもっと地域の人にアピールして味方を増やしていくことが提案されました。
地域全体で子どもを育て、子どもが育つ中で大人も交流する 「地域まるごと子育て縁」
Community Nurse Company 株式会社
コロナ禍で保育園や小学校などの休校が続いたときに、子どもを預けられる居場所が求められたことを発端として、なにかあったときに支え合うことができる子育て家庭の受け皿やネットワーク構築のために、地域の方が先生となるイベントの開催や教育サービスを行いながら地域のネットワークを広めています。事業の対象となる、自助が難しいだけでなく公助による支援も届きにくい人々との繋がりという課題に対して、その人たちの小さなSOSを聞き逃さず繋がっていく努力をし続けてほしいと励ましの声が聞かれました。
高齢者の移動支援:走れ「よりそい号」
躍動と安らぎの里づくり鍋山
三刀屋町鍋山地区で独自に行われている地区内の移動補助の活動です。例えば、鍋山地区で行われるサロン活動に参加したくても会場まで出られない、友人宅や美容院に行くことがままならない高齢者の孤立状況の解決を図っています。高齢者の利用数は計画通りとなっており、住民に必要とされている実績が報告されました。制度上地区外移動が実施できないため、住民からの「買い物もしたい」という声には、高齢者サロン開催に合わせて移動販売車を招くなどの工夫で対処していると事例紹介がありました。今後、全戸アンケートで意識調査を行い、サービスがどこまで浸透しているかを確認し、必要な公共交通機関の整備を行政へ伝えていきたいという活動の目的もはっきりと伝えられました。
社会的困難者を救うということは、言うは易し行うは難し、実際はとても難しい行為です。地域にこのような課題に取組む団体がいることを、私たちはもっとみなさんに知っていただきたいと願っています。
発表後に審査員と各団体で意見交換会を行いました。
2021年度休眠預金等活用事業に申請し、採択された4団体がこの1年半で悩みながらも懸命に活動してこられたことが伝わる報告会でした。どの団体もみなさまが関心を寄せて下さることがなによりの力になります。引き続き、応援をお願いいたします。また、もしみなさんの周りに各団体の活動と繋がることで、笑顔になれそうな人がいらっしゃったら、ぜひお声をお寄せください。
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公益財団法人うんなんコミュニティ財団
事務局
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