9月16日(木)に雲南市内で行った『遺贈寄付検討会~地域の資産を循環させる方法~』には、市内の社会福祉、銀行、行政職員、司法書士、県の外郭団体の皆さん12名にお越しいただきました。
今回は、まだ日本ではあまり耳にすることがない『遺贈寄付』の説明と、雲南地域でどのように活かしていけるかの意見交換会を行いました。
この会は「遺贈寄付シンポジウム」(主催: 全国コミュニティ財団協会)と協働で開催され、オンラインにて全国同時に行われました。雲南地域だけでなく全国15地域(13会場)、総勢176名が参加しました。
遺贈寄付とは 「遺産の一部を非営利団体等へ寄付すること」
一般には、お亡くなりになる方が、遺言によって、財産の全部または一部を法定相続人または法定相続人以外の人(自然人または法人)に無償で譲渡(贈与)することを「遺贈」といいます。
全国レガシーギフト協会では、遺言による寄付(遺贈)、相続財産の寄付、信託による寄付の3つを総称して「遺贈寄付」と呼んでいます。
遺贈寄付の持つ意義
シンポジウムでは、90年代から遺贈の取組を続けてこられた“公益財団法人さわやか福祉財団”会長堀田 力氏から「遺贈寄付のもつ意義」 についてお話を伺い、これまで日本でも多くが自分の想いや意思をお世話になってきた地域やコミュニティ、社会の未来のために役立ててほしいと遺贈を選ばれていることを教えていただきました。
自らが亡くなっても『想いが残る』ことでご本人・家族・ご寄付を受けた人々が幸せを感じられる輪が生まれます。
(遺贈寄付に取り組まれてきた奇跡をまとめた動画はこちらでご覧いただけます。寄付をされたみなさんの想いが伝わってきます。)
また、全国レガシーギフト協会代表理事/弁護士 樽本 哲氏 に遺贈寄付に必要な基本的な法や具体的にどのように行われるのか、について話していただきました。
雲南市での遺贈寄付の可能性
会の後半に行った座談会では、雲南地域の関係機関のみなさんの意見を伺いました。雲南特有の価値観や家庭・家族の縁の強さ、実際にある遺産・相続における問題や、地域特有の寄付文化、空家問題についてあがりました。
伝統的な家族への遺産の受け渡しにより、将来、地域外へ多くの資産が流出することが予想されています。ずっと生活してきた町、ともに過ごしてきた友人のいる地元やその地域の未来へ、その想いを一部でも託す仕組みが存在することの意義はあるのではないでしょうか。
『「終末は社会貢献があるよ」とみんなが知っている社会』に向けて、まずは、今できる社会貢献の選択肢を広げること(寄付活動をもっと身近にする)ことも大事だという意見もあがりました。
島根日日新聞さんに掲載頂きました
<遺贈寄付関連情報>
🔳参考書籍『遺贈寄付 最後のお金の活かし方』 星野哲
🔳参考サイト 遺贈の相談窓口『いぞう寄付の窓口』
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